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◆ “審査員賞”受賞!「蛍火の杜へ」イベントレポート@スコットランド ◆

"審査員賞"受賞!「蛍火の杜へ」イベントレポート@スコットランド

2011/10/8から2週にわたり、スコットランドのグラスゴーとエンジンバラで
行われたアニメイベント「Scotland Loves Animation 2011」http://www.lovesanimation.com/にて、
「蛍火の杜へ」が、複数の新作アニメーションの中から唯一選ばれる “審査員賞”を受賞しました。

本編の上映後、ブレインズ・ベースの佐藤由美プロデューサーとアニプレックスの横山朱子プロデューサーが
トークイベントに参加し、日本アニメの研究者であるジョナサン・クレメンツ氏を司会進行に、作品について語りました。

企画の成り立ちについて横山Pは、「当初は劇場上映作品としてではなく、OVAの企画としてスタートしました。
同じ原作者、同じスタッフで制作したTVシリーズ『夏目友人帳』が、たくさんの支持を得ることができ、そのおかげで、
『蛍火の杜』のアニメ化を実現させることができました。緑川ゆき先生、大森貴弘監督、佐藤プロデューサーほか、
スタッフの皆様には大変感謝しています」とコメント。

作品の“日本らしさ”についての質問に佐藤Pは「蛍が祖父の家で寝ているとき、天井の木目を見ますが、あのシーンで
蛍が覚えた感覚は、日本人特有のものです。日本家屋は木目の天井が多いのですが、子供のころ、布団に入って天井を
見ていると、その木目がだんだん妖怪の顔に見えてきて、怖い思いをしました。同じ経験を、多くの日本人が共有しているんです」と解説。

横山Pは「とても日本的な作品ですので、海外の人がどこまで理解し、受け入れてくれるのか、今日はとても不安でした。
でも、上映中の皆様のリアクションをみて、そんな不安が吹き飛びました。蛍が殴られてバタバタするところや、
祖父がスイカを食べるシーンで笑って下さってありがとうございます。スイカの種を飛ばすのは日本的かもしれませんが、
日本人全員があのような食べ方をしているわけではありませんのでご安心ください(笑)」と会場を賑せました。

また制作スタッフの人数が少ない理由を聞かれた佐藤Pは「今回、日本国内だけで、少人数で創り上げました。
通常ですと、海外の方々の力なくして日本のアニメーションは成り立ちません。
特にTVシリーズは、作業の多くを海外に頼っています。『蛍火の杜へ』は尺が短かったこともあり、
少ない人数での制作が実現できました。国内だけでどこまでできるのか挑戦する良い機会になりました。」と語りました。

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